札幌 西区 ピロリ菌 除菌 専門外来サイト | かなや内科クリニックでは、ピロリ菌の除菌による胃がんの予防に力を入れています。

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すでにピロリ菌を除菌された方へ

ピロリ菌除菌後のフォローアップについて

 ピロリ菌が胃がんの原因であることが、一般の方にも急速に周知されるようになってきて、現在毎年約150万人の人がピロリ菌の除菌を受けています。
そのため、40年間変わらなかった胃がんの年間死亡者数も5万人から2018年度には4万6000人にまで減少しました(国立がん研究センター2018年度統計予測)。

除菌に成功すると、胃がんの発症リスクを3分の1以下にできますが、完全に胃がんのリスクがなくなるわけでなく、そのリスクはピロリ菌に一度も感染したことのない人よりも依然高く、除菌後も必ず定期的な胃の内視鏡検査を受ける必要があります。
この項は、特に
すでにピロリ菌を除菌された方に読んでいただきたいと思います。

あなたは本当に除菌されていますか?

 えっ、今さら?と思われるかもしれませんが、私のクリニックを訪ねて来られる方の中には、1週間除菌薬を飲んだ後に、“除菌判定”を行わずにそのままになっていて、実際は1次除菌に不成功で、ピロリ菌感染が持続している方がまれにいるのです。これは、患者さんのせいではなく、むしろ除菌をした担当医の責任でもあるのですが、除菌率は100%ではありません。
特に5年以上前は、ボノプラザン(タケキャブ2015年2月発売)が発売以前で その頃に他の胃薬を使った除菌では、除菌率は75%程度になっていました。
つまり、4人に1人は1次除菌が不成功だったのです。(現在タケキャブを使用した除菌では1次除菌率は90%以上になっています)
ですから、除菌はしたけれど、除菌判定を受けていない方は、本当に現在ピロリ菌がいないのか、改めて専門の医療機関を訪ねて下さい。
ただし保険適応上、内視鏡検査を6カ月以上されていない方は、胃がんの有無を確認するためにも、改めて内視鏡検査を受けた上で尿素呼気試験等によるピロリ菌感染の判定を受ける必要があります。

1度除菌に成功すると、二度とピロリ菌には感染しないのですか?

1度除菌に成功すると、再感染はほとんどありません。
特に、中学生以降に除菌すると再感染はほとんどないといわれています。


ただし、除菌後に再びピロリ菌に感染するということには2つあって
“再感染”“再燃”があります。

再感染:除菌によって完全にピロリ菌がいなくなり、その後あらたにピロリ菌に感染することです
再燃 :除菌後にピロリ菌はわずかに残っているのに、除菌判定時にはピロリ菌がいない(偽陰性)と判断され、その後火種が残っていて再びピロリ菌が増加して再陽性化することです

衛生環境の良い日本では、一度除菌すると再感染はほとんどないと言われていますが、不完全な除菌によって②の再燃という可能はあることを知っていて下さい。私は、除菌後1年目は再燃の可能性も考慮して、年齢によらず必ず内視鏡検査を受けるべきだと思います。ただし、中学生の時に内視鏡検査を受けずに除菌された生徒は、成人前に一度内視鏡検査を受けると良いでしょう。

除菌すると本当にもう胃がんにはならないのでしょうか?

“除菌に成功すると、胃がんのリスクが約3分の1になると言われていますが、胃がんのリスクが全く無くなるわけではない”ということです。 ですから、除菌後の内視鏡検査は、ピロリ菌が残っているか否かではなく、胃がんの早期発見のために絶対に必要だと思って下さい。

実際に、当クリニックでも私が除菌した後に、毎年定期的に内視鏡検査を受けに来て下さり、除菌後4年目に早期胃がんが発見されて、無事完治された患者様がおります。その方が胃がんで命を落とさずにすんだのは、上記の事をよくご理解して、ご自分が家族のために胃がんでは絶対に死なないという強い思いで、定期的に内視鏡検査を受けられたためだと思います。
逆に他施設で除菌後に定期的な内視鏡検査を受けず、5年以上経過してから胃の調子が悪いと内視鏡検査を受けられて、進行胃がんが発見されて当クリニックに相談に来られた患者様もおりました。
以上より、除菌後にも1年に1回程度の内視鏡検査は必ず受けるようにして下さい。特にがん年齢になる50歳以上で除菌された方は、除菌後も毎年必ず内視鏡検査を受けるようにして下さい。
除菌を担当した医師は、患者様に除菌後の内視鏡検査の必要性を説明する義務があると思います。
ただし、除菌をされた年齢が若いほど胃がんのリスクは低くなりますので、除菌後1年目に内視鏡検査をされた後は、担当医と相談の上でその後の内視鏡検査を定期的に受けて下さい。

 参考までに、浅香先生によると、除菌による胃がんの抑制効果
20~30歳代までに除菌すると、ほぼ100%
40歳代で除菌すると、90%
50歳代で除菌すると70%
60~70歳才代で除菌すると、30~40%

 と言われています(胃がんはピロリ菌除菌でなくせる:浅香正博・秋野公造著)
この結果からも、若いうちにピロリ菌の感染診断を受けて、除菌することがいかに大切かということがお分かりいただけると思います。それと同時に、いくつになっても除菌による胃がんの抑制効果があることもお分かりいただけるでしょう。

除菌後に逆流性食道炎の症状が悪化すると言われていますが?

除菌後の逆流性食道炎を心配して、除菌をためらう必要はありません。

なぜなら、除菌は将来の胃がんの予防のためにするという大義があります。
除菌後に逆流性食道炎症状が増加することもあると言われていますが、長期的に見ればその症状は軽度で一過性の事が多く、胃薬等でその症状は十分に防げます。

実際に私は、当院開院後の6年間で700人以上の患者様を除菌させてもらいましたが、除菌後に逆流性食道炎の症状で苦労された方はほとんどいません。
将来の胃がんのリスクと一時的な逆流性食道炎の症状を比べて、除菌しないという選択肢はないでしょう?

 ピロリ菌に感染した胃は、100%慢性胃炎となり長い年月を経て萎縮性胃炎となりますので、胃酸分泌が正常胃粘膜より低下すると言われています。除菌によって胃粘膜の炎症が回復するのに伴い、胃酸分泌が亢進し始めて、それに伴い逆流性食道炎の症状がでることがあると言われていますが、極論で言うとそれは胃の粘膜が元気を取り戻した証(あかし)だと思って下さい。

 また、除菌後に慢性胃炎の胃粘膜が回復するのに伴って、胃のもたれや不快感が消えて食欲が増すために、メタボに注意するようにとも言われていますが、これも私から言わせると、胃がんのリスクを減らした上で、食事を美味しく食べられるようになったがための、ぜいたくな悩みだと思います。

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院 長 金谷 聡一郎
所在地 〒063-0827
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診療科目 内科・消化器内科

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